歯周病と全身疾患
2026.03.16
こんにちは。
岡山市北区中仙道にある多田歯科医院 院長の多田 利哉です。
本日は「歯周病と全身疾患」についてお話しします。
「歯周病は歯ぐきの病気」「口の中だけの問題」
そう思われがちですが、実は歯周病は全身の健康に大きな影響を与える病気です。
歯周病は、日本人の成人の約8割がかかっているとも言われる身近な疾患で、歯周病になると歯周病菌が血管や消化管から全身へ広がり、あちこちの臓器で炎症を起こす可能性があります。このため、放置すると口の中だけにとどまらず、糖尿病、心筋梗塞、脳梗塞、認知症など、さまざまな全身疾患の悪化につながることがわかってきました。
今回は、歯周病と全身疾患の関係について、わかりやすく解説します。
歯周病は「細菌による炎症」の病気
歯周病の原因は、歯の周りに付着する歯周病菌です。
これらの細菌が出す毒素により歯ぐきに炎症が起こり、進行すると歯を支える骨が溶けてしまいます。
しかし、問題はそれだけではありません。
歯周病によって起こった炎症物質や細菌は、歯ぐきの血管から血流に乗って全身へと運ばれていきます。
つまり、歯周病は
口の中の慢性的な炎症が、全身に広がる病気
なのです。
歯周病が持病を悪化させる理由
すでに持病がある方は、特に注意が必要です。
代表的な例が以下です。
- 糖尿病
歯周病は、糖尿病と相互に悪影響を及ぼす関係にあります。
歯周病があると血糖コントロールが悪化し、逆に糖尿病があると歯周病が進行しやすくなります。
- 心臓病・脳血管疾患
歯周病菌や炎症物質が血管に影響を与え、動脈硬化を進行させることがあります。
これにより、心筋梗塞や脳梗塞のリスクが高まると考えられています。
メタボリックドミノと歯周病
「メタボリックドミノ」という言葉をご存じでしょうか。
これは、ひとつの不調をきっかけに、次々と病気が連鎖的に起こっていく現象を指します。
歯周病は、この最初のドミノになる可能性がある病気です。
歯周病
↓
慢性的な炎症
↓
糖尿病の悪化
↓
動脈硬化
↓
心臓病・脳血管疾患
このように、歯周病をきっかけとして、全身の病気が増幅していくケースも少なくありません。
しかも、どこでどの病気が悪くなるかは人それぞれで、予測が難しいのが特徴です。

手術前に歯科でのメンテナンスが重要な理由
医科で手術を受ける予定がある方には、
「手術前に歯医者で口の中をきれいにしてください」
と説明されることがあります。
これは、口の中に細菌や炎症がある状態で手術をすると、
・術後感染
・合併症
・回復の遅れ
といったリスクが高まるためです。
事前に歯科でメンテナンスを行い、歯周病を防ぐことで、全身のリスクを下げることができるのです。
口の中の悪化は、全身の悪化につながる
歯周病は痛みが出にくく、気づかないうちに進行します。
しかし、口の中の環境が悪化すると、知らない間に全身の病気も悪化していく可能性があります。
だからこそ、
「痛くなってから歯医者に行く」
ではなく、
「悪くならないために通う」
ことがとても重要です。
まとめ|歯医者を上手に利用して、全身の健康を守りましょう
毎日の歯みがきはとても大切ですが、ご自身だけで口の中を完璧にきれいにすることはできません。
歯石やバイオフィルム(細菌のかたまり)の除去は、歯科医院での専門的なケアが必要です。
歯科医院での定期的なメンテナンスは、
・歯を守るため
・歯ぐきを守るため
だけでなく、全身の健康を守るための医療でもあります。
ぜひ、歯医者を上手に活用し、歯周病を予防・管理することで、現在および将来の全身疾患リスクを減らしていきましょう。
岡山市北区中仙道にある多田歯科医院
多田歯科医院は、岡山市北区中仙道にございます。
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